星屑
「は?
つーか、何も女子にそこまですることねぇだろ。」


あたし達の前で初めて見せた、スッチの恐ろしいほどの顔。


普段は優しい彼なのだが、これでもヒロトと親友だけに、まるで学年主任にも喧嘩腰だ。



「何だと?」


「さゆと奈々ちゃん、とりあえず放してやれよ。」


沙雪に至っては、泣きそうな顔をしていた。


あたしは呆然としたまま、事態を飲み込めないでいる。



「お前ら、自分たちの状況をわかっているのか!」


「んなもん関係ねぇじゃん。」


それでも食い下がるスッチに、彼はわなわなと震えるように唇を噛み締めた。



「授業にもロクに出ず、樋口なんかは校則違反だらけだ!
お前達は自分が不良だという自覚はないのか!」


言われた沙雪はびくりと肩を上げる。


スッチはそちらを一瞥し、「とりあえず放せよ。」ともう一度言った。



「このふたりは俺が誘ったんだから、謹慎でも何でも、俺だけにすりゃ良いだろ!」


その言葉には驚いて、あたしと彼女は顔を見合わせた。


まさか、スッチが庇ってくれるなんて思いもしなかったわけだが。



「つーかこれ以上問題大きくして、困んのはどっちか考えろよ。」


彼の脅しに、学年主任はぐっと怒りを押し殺した。


多分、教育委員会とかのことを言ってるんだろうけど、でもこんなことをしてヤバいのはスッチの方だ。

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