星屑
「えー、意味わかんないからー!」


こらこらこら。


てか、何でこいつらすでに仲良さげなんだよ。


もう、若干面倒になってきたので、あたしはため息を混じらせながらにこめかみを押さえた。


樹里は横で、面白いネタを発見したかのような顔を隠し、笑っている。


それがキツネに見えて大分怖いのだが。



「奈々の友達ってことは、勇介くんもうちらの友達ってことだよね?
ってことでよろしくねー、沙雪でーす。」


勇介くん?


さっきの今で呼び方変わってるし。


あたしは置きっ放しだった化学の教科書を勇介に突き出し、さっさと帰れ、と睨む。



「奈々ちゃん、さんきゅー。」


そう言って、彼は嘘臭い笑顔を引き連れ去って行った。


その後ろ姿が見えなくなるまでにこにこしていた沙雪は、瞬間、きりっとした顔でこちらを向く。



「で、どういうこと?」


樹里までも腕を組んでいて、こりゃ尋問だと思いながら宙を仰いだ。



「たまたま街で声掛けられて、そしたら同じ学校で、それから何となく話すようになっただけ。」


間違いではない。


でも、樹里も沙雪もそれじゃあ納得出来ない、と言った顔であたしを見た。


どうしたものかと思っていれば、にやりと笑ったのは沙雪だった。



「さゆさぁ、勇介くんの友達の大地くんって、超格好良いとか思って目つけてたんだよねぇ。」


大地ってのが誰かは知らないが。


どうにも嫌な予感がして、あたしは口元をヒクつかせた。



「で?」

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