君の声
* * * * *
「ふぁ………っ!!」
(そうだ、私っ寝ちゃったの?!)
由衣は飛び上がるようにベッドから起き上がった
コンコンッ
「立夏さん…?」
書斎にも、寝室にもいない立夏
(…したかな?)
由衣はふかふかのスリッパで階段をおりた
(疲れたのかな?…でも…車からここまで…誰が……立夏さん…だよ…ね?…)
おんぶにせよ、抱っこにせよ…そしてお姫様だっこにせよ、由衣の顔を真っ赤にするには十分な理由だった