君の声
亮介
「由衣……?」
まさかと思った
俺の知っている由衣ならこんな街中になんか出たりしないから
しかもなんだか泣いているように見える
「由衣」
近づいて顔を覗き込んだら
「亮介……?」
やっぱり由衣で
やっぱり泣いていて
「どうしたんだ?」
「あ…」
俺が今の義父母さんに引き取られてから結構たっていたわけで
由衣と会うのも久し振りすぎて
それでも由衣がわかったのは俺が由衣を好きだったから
それにこうして久し振りに会っても「ドキン」と胸が高鳴るんだ