君の声
施設
「由衣、校長が呼んでるから」
―はい
「返事ぐらい出来ない?」
別に怒っているようではなく、苦笑いを浮かべた椎名(しいな)さん
―ごめんなさい
「まっ…由衣ちゃんらしか、取り敢えず行ってきてね?」
私は孤児施設の奥
校長先生がいる部屋に走った
だって校長先生の南先生は大好き
コンコンッ
「はあーい?」
ー…
「由衣?入ってきなさい」
ガチャ…
部屋に入ると南先生の机の前にあるソファーに知らない男の人が座って私を見ていた