君の声
「じゃぁリハビリ頑張ってね」と言って里香子は帰っていた
久しぶりに一人きりの病室、いつもは頼りになる村田も今日はそばにいない
寂しいと子供のようなことを言うつもりはないが、ちょこんと座っていてくれる由衣もいない
(はぁ…本当に今日は来ないのかな?由衣)
ため息をつくと真っ白な天井を仰いだ
記憶が戻らないもどかしさよりも、由衣に触れられないもどかしさがなによりも寂しく感じだ立夏
(…由衣)
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