君の声
この気持ち
(なんであんなに怖い顔してたんだろ…)
寝室の机の上にテキストを開きながらも考えるのは車中の立夏のこと
授業が終わると鈴が連絡を取ってくれた
「すぐに来るそうですよ」
って鈴は言ったのだが立夏が現れたのは20分後のことだった
もちろん立夏が来るまで鈴は由衣と一緒にいてくれた
由衣は鈴がそばにいてくれて本当に感謝した
転校初日からクラスメイトはおろか立夏を狙っていた全校生徒女子を敵に回した気でいたからだ
気ではなくもちろん由衣に好意をもつ生徒は男子だろう