風鈴



こげ茶色の革張りのソファは、思ったよりも硬かった。



それでいて自然に体に馴染んで、座り心地はとても良い。



しっかりした作りなのだということが、紫にもわかった。



早速紫は、和哉の向かいに腰を下ろすと、両親の症状を話し始めた。







「―…それで、房子さんに相談したら、よく似た症状の病が流行ってるって教えてくれたんです」



紫の左隣で、房子は真剣な面持ちを崩さなかった。



そして和哉も、眉間に皺を寄せて、ときどき頷いたりしながら、紫の話に耳を傾けていた。




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