チャラ男を愛した私~実話~《不倫の果て》
暫く、あれでもない、これでもないと、物色していて、一つ気になるリングを見つけた。


「これ、見せてもらっていいですか?」

店主のお姉さんに声をかけた。


「どうぞ?ゆっくり見て下さいね?」


シルバーのリングだけど、ハートの付いた、シンプルな可愛いリング。


「それ、可愛いじゃん。亜矢に似合うよ?」


試しに指に嵌めてみたけど、少し緩かった。


「何か、緩くね?」

「でも、可愛いもん。これがいい。」


「じゃあ、お姉さんこれちょうだい?」

「1600円です。」


財布からお金を出して、お姉さんに渡した。


「有難う。めちゃ嬉しい。」


臼井さんから貰った、初めてのプレゼント。


例え、安物でも、少し緩くても……


世界で一つだけの、リング……。


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