浅葱色の瞳に
「……どうした?頭でも打ったか?」


眼差しが険しい

分かっていてもやはりその反応は堪える



「あたしだって信じられません…でも、事実なんです」



信じてなんて言う方がおかしい事は自覚している


けれどもこの事実に一番困惑しているのは他でもない、あたしだ


「……俺はな、てめぇが見たものしか信じねぇんだ…ましてや未来から来ましただぁ?そんなもん、はいそうですか…なーんて納得するとでも思ってんのか?あァ?」


当然の反応としか言い様がなかった


けれども此処で引いてしまえば、あたしは不届き者として斬られてしまう可能性無きにしもあらず




痴漢の冤罪を掛けられた気分だ




どうしよう
何か解決策を…





!





「土方さん、今日は何月何日ですか?」




「あぁ?…長月の二十六日だ…其れがどうした」





9月26日…あたしが飛び降りたのは11月2日…








ご丁寧に旧暦の日付に来ていた…
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