浅葱色の瞳に



――――――……



どれくらい眠っていたのだろうか




うつらな意識を懸命に手繰り止せた




試しに指の神経に集中すると、関節はスムーズに曲がる



身体の動作に何の支障もない事を確認すると、ゆっくりと重たい瞼を開く




…………




木目の目立つ天井が、まるでこの世の果てまで続いているかのように視界一杯に映っていた






……やはり夢ではないのかとつくづく思う



自分の置かれた環境を夢だとか疑うのはこれが最後だと確信する






認めたからだ







例え非科学的な事だとしても




これは現実なのだから







………いざ認めれば簡単なものだった



上手く表現出来ないモヤモヤとした混乱と苛立ちの感情は鎮圧され、自分でも驚く程冷静になった




まるで悟りを開いたみたいだ





けれども物事を冷静に考えれるようになると、今度は自分自身がわからなくなってくる




戻りたいのか、戻りたくないのか



死にたいのか、死にたくないのか



"止めたいのか"、"止めたくないのか"―…





自分の事なのにわからない



自分はどうしたいのか、何がしたいのか



自分の事なのに自分が一番わかっていない




心がモヤモヤして、気持ち悪い
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