愛へ

藤堂誠

「相沢」

その日、あたしが自分の席に座って紅茶を飲んでいると、後ろから知らない男に声を掛けられた。


「あんただれ?」

いきなり話しかけられたんだから、当然だ。


「ねえ、オレと付き合ってよ」

「だから、あんた誰」

「ね、どうなの?」

「だから、誰?」

「いいの?付き合ってくれる?」

「だから、あんた誰だって聞いてんの!」

「よし、付き合おう」

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