恋時雨~恋、ときどき、涙~
病院に到着すると、夜間入口で静奈が待っていた。


わたしたちを見付けた静奈は、右手を大きく振ってジェスチャーした。


「こっち、こっち」


わたしたち3人が駆け寄ると、静奈が状況を説明してくれた。


「いま、治療中。なんかね、薬飲んでなかったらしくて。発作みたい。でも、脈もあるし、大丈夫みたいよ」


静奈の両手を見て、わたしは泣きそうになった。


良かった……。


本当に、良かった。


ほっとして緊張の糸が切れてしまった。


わたしの目から、極自然に安堵の涙がこぼれた。


「真央?」


順也が心配そうにわたしの顔を扇いだ。


そのせいで、ますます泣けてきた。


「真央」


今度は健ちゃんがわたしの顔を覗き込んできた。


「あーあ、泣いちゃったんけ。バカだんけな。順也と静奈ちゃんは、先に亘のとこに行ってて」


そう言って、健ちゃんはわたしを抱きすくめた。


「大丈夫だんけな。泣くな泣くな」


わたしは首を振った。


そして、両手を合わせて健ちゃんに頭を下げた。


〈ごめんなさい〉


「なんで真央が謝るんけ」


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