恋時雨~恋、ときどき、涙~
西日がステンドグラスを突き抜けて、ロイヤルブルーのバージンロードにひだまりをつくっていた。


小さな、小さな、ひだまりだった。


わたしはブーケと一緒にメモ帳を抱きしめて、泣き続けた。


悲しくて、苦しくて、悔しくて。


悲しみのあまり、この体が、ばらばらになってしまう気がした。


健ちゃんの、よわむし。


プルメリアの花びらが一枚。


西日に包まれた礼拝堂に純白の輝きを放ちながら、はらり、と舞い散った。










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