コネコのオウチ【短編】
ボクはおかーさんに届く様に、必死になって声をあげた。
「おかーさん!恐いよぉ!
ボク達どうなるの?
真っ暗で分らないよ!
お母さん!!」
ニャーァオ… …
聞き取りずらくなるおかーさんの声
バタン
バタンって音と同時に
声が途切れた。
耳をよく澄せると
『みんな大好きよ!
どうか…立派に生きて…
守ってあげられなくて、ごめんね……。』
ミャァーー……!!!!!
ボクも大好きだよ、ママ!!
精一杯の力を使って
ママの声のする方に
何度も叫んだ。