イジワル王子とお姫様
お泊まり☆
「ナツキく~ん…待ってよ」


バタバタ走る私の足音


「…遅っ!あん時の走りは何なんだよ」


ナツキくんは私を見て、お得意の鬱陶しそうな顔をする


「だって~…荷物、多いし…」


「あ~もぉ、しゃあねーな」


そう言うと、私が担いでいた旅行バッグをヒョイと担いでくれる


「ナツキくんも荷物多いからいいよ…」


「オレは遅れる方がヤなの」


「…ありがと」


「どう致しましてっ。さ、早く行くぞ。銃士と杏が待ってるだろ?」


ナツキくん、ニッと笑うと私の背中に手を回し、押してくれる


「うん」
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