イジワル王子とお姫様
ナツキくんは掴んだ手をぱっと離すと、私より先に走り出した


ずっ…ずる~い!!


そんなぁ。私、ナツキくんに追いつくかな



絶対…負けられない!


もし…私が勝ったら、あのナツキくんに何でも強気で言えるんだ?



勝ったら、何聞いてもらおう?


もうちょっと優しく接して?とか、意地悪やめて…とか


ううん…そんなんじゃ、ナツキくんにかわされちゃうよ


どうせなら…


私は思いっきり地面を蹴って、あの生意気顔の背中を追いかける為に走り出した
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