冬の華
「掌サイズだと思ったけど失礼。頭一つデカかった?」

脱力感で屈み込んだ大和に
近付ける。

「気持ち悪いんだよ見せんな」

「そっか?可愛い方だぞ…」

大和が無言で睨み付ける。

「さてお前は強制送還ね!
刑罰は向こうで受けろよ!」

魔界の言葉を話し始めて直ぐ。

ぽっかりと空間に穴が開き
伸びて来た手に引き渡した。

「さて…」

放心状態のご主人に手を貸し
立ち上がらせる。

「大丈夫ですか?」

二人の待つ地上へと上がった。

「全て終わりましたよ!」

ご主人を奥さんの手に託し

「帰るよ大和!」

大和を振り返った。

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