冬の華
家中を後にする俺達を見送る
言葉を無くしたままの三人に
「あっ」立ち止まり声を掛けた。

「強力な味方が付きましたから。時々四角に酒を振る舞ってあげてください」

寄り添い合う三人を残し
大和と並んで歩く。

「やり方が気に入らねぇ…。
最後まで俺を利用しやがって」

「大和だからだよ…。
大和を信頼してるからさ」

「もう騙されねぇぞ…」

大和に肩を竦めて見せた。

「誰も傷付かずに済んだのは
大和が身を呈して頑張ったから
本当に感謝してる」

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