アレミヤ・パニック
ボールが転がる。
それを小さい女の子が拾う。
拾って頭を上げると目の前に、スーツ姿のおじさんが立っている。

「……だれ?」

おじさんは言う。

「シルフィーネ暗殺を受け賜った者です。」

「??」

「何も知らないようですね。」

「何が?シルフィーネって何??」

急にそんな事言われても何がなんだかわからないよ…。

「マフィアは解りますか??」

「!!…、バカにすんな(怒」

「まず、シルフィーネというのはマフィアの名前です。」

そのおじさんは、以外に丁寧に話してくれる。

「そしてあなたはシルフィーネのボスの隠し子です。」

なんか…、いきなり衝撃的事実が…!?

「えっ?」

「で、『シルフィーネ暗殺』を受けた私達はあなたを殺さなければいけないわけです。」

「………」

お互いにに沈黙。

「にげないんですか…?」

クスッ。

女の子は急に笑い出した。

「…殺れるもんならやってみなよ。私が生き残るに決まってるけど。」

そんな事を言い出した。

殺すという言葉に全く動じていない。

「へぇ~……、面白い子供だ。大人に喧嘩をふっかけるとは。」

「グダグダうるさい。やんならはやくしてよ。」

「大人をなめすぎだっ!!!」

そう言いながらおじさんは1秒位で銃を抜き、女の子に向かって撃った。
的は外していなかった。

「??」

しかし、弾は大きく的を外して女の子の斜め後ろの木に命中していた。

「だから言ったでしょ~~?『殺れるもんならやってみな』ってさぁ。」

無邪気だが奥に何かを隠しているような顔でおじさんを見上げる。

< 2 / 22 >

この作品をシェア

pagetop