アレミヤ・パニック
もう一度、女の子の頭にぶつかるくらいのところで引き金を引く。

[パァン]

絶対に外れない場所で撃ったのに、今度は真横の花壇の土に弾がめりこんでいる。

「力が使えるのか……。」

ボソッとおじさんがつぶやく。

「ならあなたを生かさなくては。」

こんどははっきり言う。

「えっ??」

(何がなんだか解らない)

それに…、当たんなかったのは『当たらない』って思ったからなんだけど。

おじさんはそのまま反対側を向いて去っていく。








かなり離れてから、
さっきの場所を振り返る。

『力こそが運命の鍵か………』

つぶやいて、また歩きだす。

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