◆太陽のごとくあいつは◆
お風呂から出てきたのはもちろん蒸気を軽く身にまとった晶螺。
タオル一枚腰に巻いて、少し長めの茶色い前髪を後ろにかきわけながら
ズカズカと美夏に近づいてきた。
ぃや…タオル一枚のみ、と強調したほうが良いのか。
『……~~っ!』
その姿を見てなかなか声が出ない美夏。
キョトンとした顔を向ける晶螺。
『…どうしたの?美夏ねぇ。
早く入ってきなよ。汗かいてるでしょ?』
……
『美夏ねぇ??
な、なんか顔赤いよ、熱!?
ど、どーしよ、コーチにとりあえず…』
『…ぃ、ぃっやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』
キィィィン------
やっと声が出たようです美夏さん。
が、晶螺がリアクションする前に美夏の手は周りの物に伸びていた。
『あんた何考えてんのよぉ!!どういう神経してんの、ちゃんと服着てきてよこのバッカやろー!!!』
バシバシバシ!!!
『ぅわっ!!いて!痛いよ美夏ねぇ!俺が何…』
『うっさぁぁい!!もうまじ信じらんない!!もうほんっとに○×△*#@¥$+!??』
もうもはや自分が何を言っているのやら…頭が追いつかない様子。
『ぇぇっ!?ぁぁ、わかったよ着るから、服着るから!!!
いでっ!いででっ』