天国に近い場所
この人‥もしかして……




「早く入ろうよ‥龍美!」


その女の人は龍美のパーカーを引っ張り、龍美の背中を押していた。



「あ…」


龍美は急かされたように、その女の人とカフェの中に入っていく。



あの人‥

龍美の彼女‥?


まだ‥別れてないの?





「志乃?」

「えっ‥」


敦が私の顔を覗き込む。



いや…

私だって、龍美のこと言えないじゃん…


まだ‥敦と別れてないんだから‥




「入らないの?」

「……いいや、やっぱり‥」


龍美とあの女の人がいるところでなんて‥無理だよ……
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