天国に近い場所
やだっ……龍美‥

ごめんなさい………




「‥志乃!?」

!!

大声で私を呼ぶ龍美に気付き、そっと龍美の目を見つめる。






「どうしたんだよ!?」

「龍美‥傷……残ったの‥?」

「!?」




龍美の左胸の下には、

痛々しい傷跡が残っている…




「え‥?ああ、残ったけど………それがどうかしたか?」



私の目から‥

大粒の涙が溢れ出す。







「やだ……ごめんなさい‥私のせいで…」

「!!」

「…私がっ‥私が刺されてれば‥龍美がこんな………」
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