聖夜の約束
「すごく眠そうだから 危ないからわたしが持っていくわ」


「く、工藤さんっ あたしがやります!」


慌てて止める。


「いいから、こぼされちゃかなわないから」


そう言って給湯室を出て行った。


(困ったな・・・すごい誤解・・・彼氏が寝かせてくれないって・・・)


その意味を想像すると顔がみょうに火照った。



~~~~~~~~~



午後、夏姫のパソコンに社内メールが届いた。


長谷川 瑞樹からだった。


その名前を見てマウスを動かす手が止まった。


辺りに誰もいない事を確認してメールを開く。



『6時に仕事が終わるから駅前のカフェで待っていて欲しい』


すごく簡単なメールだったけど夏姫をドキドキさせるには十分な文だった。
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