ナツ色の恋~最強男が愛した伝説の女~
「ナツって呼んでね♪」
人懐っこい笑顔を向けては来るものの、
何故かあたしは素直に対処できなかった。
「よろしくね、愛村君」
「ガーン…」
ガーンって普通口に出して言うか?
いや、言わないよね。
「ダッセー!!ナツ振られてやんのぉぉ!!」
「……もっぺん言ってみろや?」
ガシっと頭をつかみニコニコしながらツルヤをしばく。
…すっごい迫力だな、さっきとは大違い。
「すいません。まじですいません」
「ていうか今教室だし、場所わきまえてもらっていい?愛村君」
「いやぁもう謝りますって、ていうか冗談ですって」
「それもそうだな」
「ぶはっ!」
愛村君に離してもらったツルヤは尻餅をつきながら玲奈を見つめた。
「れいちゃん…」
「つーちゃんだらしなぁ~い」
「れいちゃぁぁん!!?」
そして、
泣き出した…
こいつ、超うざい。