ナツ色の恋~最強男が愛した伝説の女~
「ねぇ、さなちん~っ☆」
「何」
自分の世界に浸っていると、ツルヤがあたしの席の前に座り、さらには愛村くんが右となりに座って。
玲奈が後ろから抱き着いてきた。
「え、何、どうしたの」
いきなり自分の周りにたくさんの人が集まるのは変な感じ。
「駅前のパフェ行かね?」
「…玲奈と2人で行ってくれば」
「えー!それじゃあ意味ないんだって」
「…意味?」
「さなちんと初めて会うし、親睦を深めたいんだって!」
親睦…ねえ。
「まぁツルヤみたいな馬鹿と行きたくないのはわかるけど、沙南ちゃん行こう?」
愛村君のほうに目を向けると、ちょうど窓から風が入ってきて、きれいな茶色の髪がなびいた。