ナツ色の恋~最強男が愛した伝説の女~



ツルヤの足をこれでもかってくらい、踏みにじっていると、ある考えが頭によぎった。



「お母さんに似てるんだ!!」


「……え?」


「あ、ごめん。なんでもない(笑)」




何でいきなりこんな考えが浮かんだのか、わからなかった。


ただ頭にお母さんの顔が横切った。







「沙南ちゃんの、お母さんって……鹿波春さん?」


「そうだよ?」




なんだろ、愛村君の様子がおかしいような気がする。




そのことに囚われていて、

愛村君がお母さんの名前を知っていたことに何の疑問も感じなかった。





あたしがこの真実を知るのは、


もっともっと先の話…。








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