ナツ色の恋~最強男が愛した伝説の女~
「…ねぇ、愛村君」
「何?沙南ちゃん」
「どっかで、あったことない?」
「……気のせいじゃないかな」
気のせいなのか。
なんだか気が合うような気がして、変なことを聞いてしまった。
自分でもなんだかよくわからないけれど、なんだか恥ずかしくなってしまって、パフェを口につっこんだ。
だからこのとき、愛村君が一瞬顔をしかめたのは、見逃してしまった。
それでもなんだか懐かしい気がして、じぃ~っと愛村君の顔を見つめてみる。
「な、なに?」
少し顔を赤らめて微笑まれた。
うっ…!
「おぉ~!みつめあっちゃって!!」
「「バカは黙ってろ」」
お互い一斉にツルヤの足を踏む。
先ほどの輝かしい笑顔を見たあたしは、恥ずかしさを隠したくて、想いっきりツルヤの足を踏んだ。