永久色-TOWAIRO-
チチチチ...
鳥の声が大きく聞こえてアタシは目を開けた。
そっか……。
アタシ、家に帰ってからそのまま寝ちゃったんだ。
着替えもせずに寝てしまったアタシに布団が掛けられていた。
多分、健がやってくれたんだろう。
ガチャ──…
そっと居間につながるドアを開けてアタシはびっくりした。
「健……。」
「あっ、彩。おはよう。朝ごはんできてるよ。」
「ごめん!!アタシ、朝ごはん担当なのに……。」
「昨日は色々ありすぎたから……今日はゆっくり休んで。どうせ学校も休みだし。」
優しい眼差しで健はアタシをみた。
アタシ、健がいなかったらどうなってたんだろう。
それぐらい健の存在は大きく、かけがえのない存在だった。