永久色-TOWAIRO-

アタシの瞳にうつるヒト




あっという間に桜の舞う季節になってしまった。






あの日、智也は必死に思い出そうと努力していたけれど、何も思い出せず、次の日のデートも智也はうかない顔のままだった。





















でも、さすがに今日は智也のことよりも心配しなくちゃ行けないことがある。








「卒業おめでとう!!彩。」

後ろから声をかけられ、振り向くと健だった。



「健!!卒業おめでとう!!」


「社長さんとはあれからどう?少しでも記憶が戻ってればいいけど……」


「うん……最初の頃よりは思い出してるみたいだけど……でも、時間はたくさんあるから、ちょっとずつ思い出していこうと思う。」



「そっか。まあ、今日は卒業式なんだし、楽しくいこう。」







今日は待ちに待った卒業式。


卒業式には智也の記憶も戻ってるかと思ったけれど、しょうがないと言えばしょうがない。












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