ブラッディ アリス
カルサは謙遜しながら、「ははは」と笑っていた。
「カルサ…そんなお世辞…もう言わなくていいぜ」
そんなカルサを、ミカエルがじーっと凝視する。
「お世辞ってなによ!あんたなんか戦争しかできないくせに!」
アリスは負けじとミカエルに言い放つ。
「おまえ…もう少し年上を敬えよ!しかも俺の方が先輩だぞ?」
「でも能力、容姿、姿勢…全てにおいて私の方が上だわ」
もめ始めた火グループのテーブルを、会場内の全員が「また始まった…」という眼差しで見つめる。
「まぁまぁ二人とも…とりあえず議題についてをやっちゃおうよ」
カルサが周りの目を気にしながら、慌てて二人を宥めた。
「ふん…」
「ったく…」
「ははは…」
やはり年齢、経験的にも一番幼い火グループ…。
他のメンバー全員が、不安そうに、それでも少なからず期待しているのは事実だった。