ブラッディ アリス



二人はとりあえず一階に降りた。

ちょうどキオネがアリス達を呼びに行くところだったらしい。

「アリス!執事が来てますわよ!」

その言葉に少し動揺しながら、アリスとカイルは客間に向かった。

「……ラビ…」

客間に座っていたラビは、アリスを見るなりにっこりと微笑んだ。

「私に何も言わず外出とは…。心配しましたよ。アリス様」

「なんで…」


なんで居場所がわかってしまったんだろう…。

アリスはそう思いながらゆっくりとラビに近づいた。


「…ご…ごめんなさい…」

アリスは少し悔しがりながらも謝る。

「ご無事ならいいんです。…では…帰りましょうか」

「え?!」

アリスとカイルとキオネは同時に声を張り上げる。

ラビは不思議そうな顔をしてキオネを見た。

「…キオネ様…申し上げにくいですが明日はお母様の……。ですから本日は…」

言いにくそうに、オドオドした感じで話す。
明らかに演じてるラビ。

そんなラビの言葉に首を降るキオネ…。

「構わず居てくださいませ!…私…心細くて…。明日の処刑も…ご一緒していただきたいの…」


キオネは今にも泣きそうな顔をして、ラビの袖をさりげなく引っ張る。




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