ブラッディ アリス
「…それで?…何が目的でオフィユクスに行ったのかしら?」
アリスは目線を鏡に戻すと、腰に手を当ててオロバスを睨む。
「…彼に何が望みかを聞かれたので…私は『私の血を継ぐ者に会いたい』と答えました…」
オロバスは少し恥ずかしそうな表情で、アリスから目を逸らす…。
「…なるほど…。それでジャックは…オフィユクスに行けばオロバスの子孫に会えると思った……」
アリスは頭の中で全てを整理しながら、鏡を背にして2・3歩足を進めた。
「……その子孫の名前って……もしかして……!」
カイルがハッと何かに気づいたと同時に、ニヤリと笑ったアリスが振り向く。
「ヘンゼルとグレーテルを求めてたのは…あなただったのね……オロバス」