ブラッディ アリス



「…それで?…何が目的でオフィユクスに行ったのかしら?」

アリスは目線を鏡に戻すと、腰に手を当ててオロバスを睨む。

「…彼に何が望みかを聞かれたので…私は『私の血を継ぐ者に会いたい』と答えました…」

オロバスは少し恥ずかしそうな表情で、アリスから目を逸らす…。

「…なるほど…。それでジャックは…オフィユクスに行けばオロバスの子孫に会えると思った……」

アリスは頭の中で全てを整理しながら、鏡を背にして2・3歩足を進めた。


「……その子孫の名前って……もしかして……!」

カイルがハッと何かに気づいたと同時に、ニヤリと笑ったアリスが振り向く。


「ヘンゼルとグレーテルを求めてたのは…あなただったのね……オロバス」









< 274 / 657 >

この作品をシェア

pagetop