ブラッディ アリス
「このシールをネームカードに貼ってください。15歳以上と一目でわかるように…」
ラミアはそう言ってにっこり笑うと、先ほどと同じように…スーツ姿の男性たちを引き連れて部屋を出て行ってしまった。
「…………」
部屋に残された…自称15歳以上の子どもたち…。
アリスとカイル以外に、男子が3人…女子が1人…。
「…ちっ…」
沈黙の中、男の一人が舌打ちをする…。
「…可能性のある人間を、別に隔離するってわけね…」
アリスは残ったメンバーを睨みながら、カイルに耳打ちをする。
「…でも…オロバスの答えが真実なら…この中には…」
カイルがそう言いかけると、二人の目の前に舌打ちをしていた男がやってきた。
「…あんたら…どっかで見たことあんだよなぁ…」
柄の悪そうな男は、座っているアリスとカイルを見下ろす。
「…誰…?あなた…」
アリスは醒めた目つきで男を見上げ、ゆっくりと立ち上がる。