ブラッディ アリス




『フロマージュ』を出たアリスとカイルは、ラビに案内され『ミルフィーユ』へと向かう。

「…ラビ……じゃなかった…リークさん…」

カイルはラビの右横につくと、チラッと後ろを振り返る。

三人から少し離れ、ジャックとあの四人が後ろからついてきている…。


「呼び間違いは絶対するなよ…。ここの誰も…二人の正体には気づいてない…」

カイルはため息をつきながら、軽くカイルの肩を叩く。

「…わかってるよ…。とりあえず、どの辺から聴いてたわけ?会話」

「……オウルが私の名を口にした辺りから…ですわよね?」

アリスはラビの左横に並び、ラビの顔を伺う。

「………そう……まさか他にも貴族の方々がいらっしゃるなんて…思いもしなかったよ」

ラビは真っ直ぐ前を見て進みながら、クククッと小さく笑った。




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