ブラッディ アリス
「…ザリチェとノーカから聞いていると思います。…今夜は…アンジェラとカナリィ…。
…君の相手は、私です」
アリスの目の前で、笑顔でそう言い放ったラビ。
「…え…?リーク…さん…?」
絶対ジャックが相手になると思っていたアリスは、驚きの表情を見せる。
「……カナリィはどちらに?」
ジャックはキョロキョロと家の中を見回す。
「…カナリィは部屋よ…。呼んでくるわ」
そう言って、ノーカはパタパタと階段を駆け上がって行った。
「二人ずつ…に、なったの?」
ダイニングから覗いていたザリチェが、さりげなくジャックに尋ねる。
「…今夜からね」
ジャックはザリチェに笑顔で返し、二階を見上げた。
「…あっ…!」
部屋から出てきたカナリィが、ジャックと目が合った瞬間青ざめる…。
「おいで。カナリィ…。今夜の相手…よろしくね」