ブラッディ アリス
「…シャルル夫人をおとしめたのは…キオネの命令ですの…?」
去ろうとするジャックに、アリスは尋ねた。
「…うーん…それもある…けど、そろそろかな…と思ってね…」
「…?」
「そろそろ…退屈だって思ってた頃でしょう?あなたも」
振り返るジャックの瞳に…窓から差し込む陽の光が滲む。
「目…ラビと一緒の色…」
アリスはそう呟くと、慌ててラビを見る。
兎のような薔薇色の瞳…。
吸い込まれそうな、深紅。
バタンッ…!
アリスがラビに見入ってる間に、ジャックは森小屋から出て行ってしまった。
「…あっ!」
ジャックを追いかけようとするアリスの肩を掴むラビ。
「…アリス…。…ゲームはまだ終わっていない…」