トラックで輝く君を
私も、柄になくもらい泣きなんかしてしまった。

私、もともとそんなに情に熱いタイプじゃないから、映画とか見ても泣かないはずなんだけど。





蜜菜の抱えている心の傷は、私が思っていたより深くて泣けた。



きっと、本当は誰にも話したくないことだったはず。



なのに、私に話してくれたことが嬉しかった。





「つまらないよね。
けど、智美には…どうしても聞いてほしかったの。」





つまらなくなんてない。

いや、笑っちゃうような面白い話だった訳じゃないけど。





「ううん。蜜菜の辛い話を聞けてよかった。私なんかに話してくれてありがとね。」





蜜菜は横に首をふった。





「…どうしても、1人では抱えきれなかったの。」





蜜菜は、話を聞かせたことを悪いと思っているみたい。

そんなことはないのに。





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