【完全版】HIDE&SEEK-心と心のかくれんぼ-
「…気良、可愛い。」



勇将先輩は一瞬私から離れて耳元に囁くと私の耳たぶを唇で挟む。



その絶妙な唇の具合に背筋に電流が駆け抜ける。



「わっ…んぁ。」



私から信じられないような高い声が漏れ、自分自身驚いてしまい手で口を塞いだ。



「もっと声、聞きたい…。」



囁きながら、勇将先輩の顔が私の首筋に移ってくる。



「っあ…。」



「…きら、んっ。」



ちくりと一瞬首筋に痛みが走ったが、生暖かい先輩の舌の感触がその上を包む。



「キスマーク、付けてもうた。」



相変わらず低く甘い声で、少し嬉しそうに勇将先輩は囁いた。
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