【完全版】HIDE&SEEK-心と心のかくれんぼ-
勇将先輩のスエットからは先輩の香りがして、勇将先輩に抱きしめられてるみたい。



…って、変なこと考えるなよ私。



私はそんな考えを振り払いながら勇将先輩の部屋のドアを開けた。



「あれ?勇将先輩。」



勇将先輩は何故だか灰色のスエットになっていて髪の毛が濡れていた。



「ああ、気良、俺もシャワーしてきてん。」



勇将先輩は私が疑問に持っているだろうと説明してくれた。



なんでも古谷家には風呂場の他にシャワー室が二つ付いてるんだとか。



「一般人の私には有り得ない造りっす。」



「芹澤の家には敵わんて。」



勇将先輩は少し困ったように笑った。
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