【完全版】HIDE&SEEK-心と心のかくれんぼ-
「さ、授業に行こか。」



勇将先輩は機嫌の良い笑顔のまま歩き出した。



私もその後に続き、それぞれの教室に戻る。



教室は昼休み終了5分前の予鈴が鳴ったのにワイワイと騒がしい。



「あ!気良〜!」



凛がクラスの女の子達と話すのを止めこっちにやって来る。



「加山先輩のマッサージどうだった?」



「最高。思わず高い声が出ちゃったよ。んで、何か知らないけど勇将先輩が赤くなってた。」



私の言葉に凛がぷっと噴き出す。



「なんだよ。」



「いや、先輩きっと、痛いくらい苦しかっただろうなって。」



クスクス笑う凛の言葉の意味が分からなくて私は首を傾げた。
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