もっと、満たして【完】
「お前が他の男に抱かれるの、嫌なんだけど」


「どうしたの?悠らしくないじゃん」


「…だよな。自分でそう思う」

そういって、少し困ったように笑った


「抱く前より後の方が、一層欲しいって思った女、今までいなかったんだよ。」

絶対そんな事言いたくないはずなのに…



「お前の全部が欲しい」



ぶっ倒れるような甘い言葉を吐いてるくせに
不安げな顔が、たまらなく愛おしい


「綾は…?違うの…??」


愛おしすぎる

そう思ったら、無意識のうちに
悠の頭を胸に抱え込んでいた

そして、軽く息を吐いて言った


「…私達、気が合うんでしょ?」


腰に回り込んできつく抱きしめてくれる
悠の腕が愛おしい


「悠がそう思ってるのに、私が思ってないわけないじゃん」


悠の腕に応えるように、
悠の呼吸が止まる位にきつく頭を抱きしめた


「バカ…。殺す気?」

そう言って笑いながら
でも苦しそうな悠に、腕を解いた

「綾…、顔真っ赤」

「悠だって負けてな……」

それ以上言うなとばかりに、唇をふさがれた

セックスの時とは違う、触れるだけの甘い甘いキス



















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