+†ヴァンパイアと紅いアザ†+
草をひたすらかきわけて、やっと花畑についた。
相変わらずレオンは花畑の真ん中で寝ている。
「レーオーンー!」
私は、少しずつレオンに近づきながら叫んだ。
だけど、レオンは返事をしてくれない。
爆睡だな。
「レオン……!」
私はレオンの頬をつねった。
すると、レオンの瞼が薄く開いた。
「……ん……み、ずき?」
レオンは、薄く開いた瞼の奥に見えるエメラルドの瞳で、
しっかり私を見ていた。