オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】
「杏子お姉ちゃん、お腹空いたよぉ」
博君があたしのスカートを引っ張りながらそう言うから、あたしはひとまず深呼吸して気分を落ち着けてた。
「じゃあ、またね」
あたしが博君の手を引いてなるべく顔が強ばらないよう努めながら、マモル君を見送った。
そのあと……
…………
なんで目の前で当たり前みたいに、ナギが歩いてるんでしょうか?
ナギの事務所は反対方向だし、そりゃあナギの家は知らないけど……
でも!
駅前からあたしの家の方面だと、歩いていける距離に豪邸なんてひとつもなかったはずだし。
あたしはなるべくナギと距離を置きながら、道の隅っこを歩いてた。
ナギが足を止めたのは。
あたしが見慣れた静江おばあちゃんのお家!?
なんでナギが静江おばあちゃんを訪ねなきゃならないわけ!?
あたしは目が点になりそうになっていると、ナギは何の躊躇いもなく玄関のチャイムを鳴らして。
出てきた静江おばあちゃんはなぜかいつものももんぺ姿じゃなく、こぎれいな格好をしてた。
博君があたしのスカートを引っ張りながらそう言うから、あたしはひとまず深呼吸して気分を落ち着けてた。
「じゃあ、またね」
あたしが博君の手を引いてなるべく顔が強ばらないよう努めながら、マモル君を見送った。
そのあと……
…………
なんで目の前で当たり前みたいに、ナギが歩いてるんでしょうか?
ナギの事務所は反対方向だし、そりゃあナギの家は知らないけど……
でも!
駅前からあたしの家の方面だと、歩いていける距離に豪邸なんてひとつもなかったはずだし。
あたしはなるべくナギと距離を置きながら、道の隅っこを歩いてた。
ナギが足を止めたのは。
あたしが見慣れた静江おばあちゃんのお家!?
なんでナギが静江おばあちゃんを訪ねなきゃならないわけ!?
あたしは目が点になりそうになっていると、ナギは何の躊躇いもなく玄関のチャイムを鳴らして。
出てきた静江おばあちゃんはなぜかいつものももんぺ姿じゃなく、こぎれいな格好をしてた。