オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】
結局その後部屋はあたしと博君、ナギとマモル君に別れて朝方までひと眠りした。


……ナギ、もしかしておホモさん?


そんなあたしの妄想はともかく、ホテルを出たあたしたちはタクシーでいつもの東部中央駅前まで来ると、そこで解散した。


「渚さん、今日児童相談所に行くよね?
何時ぐらいに待ち合わせしようか?」


マモル君がこっそり耳打ちしてきたけど、あたしは少し考え込んで閃いた事があったから。


「9時じゃあ早いかな?ちょっと寄りたいところもあるし」


「ああ、俺は構わないよ。それなら、朝一に俺の親父に博君を診察させて診断書を書かせるからさ」


マモル君がそう言ってくれるなら、勇気十倍だわ。


だけど、ナギがくれた余計な一言であたしの気分は一気に萎える。


「マモル、いつまでもそんなやつと話してるとアホが移るぞ。
今度の期末で順位落としたくないだろう?」


風邪でもあるまいし、アホが移るってなによ!

そりゃあ、あんまりレベルの高くない青緑高校でも、あたしの順位は学年300人中200番台の後半だけど。
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