オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】
インターバル1
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連続ぺット殺害事件から2ヶ月が過ぎた。
俺はその間に田島総合病院を退院し、今では産土探偵事務所の仕事に復帰している。
親友のマモルは今回の事件に多少なりとも関わったせいか、俺の裏業の存在を知り、たびたび事務所に来るようになった。
俺は仕事を手伝ってもバイト代は出さないとマモルにはきっぱり言っておいてやったが、やつはそれでも構わないと言う。
つくづく、無意味で無駄な時間を過ごすのが好きなやつだ。
だが、もっと無意味で時間を無駄使いするやつは……
「ナギ、新聞のスクラップ出来たんだけど」
折りたたみの机の周りを散らかしながら、一週間がかりでやっと命じた仕事をこなしたこいつ。
渚杏子(なぎさ·きょうこ)。
俺だったらもっと整然と半日で終わらせる仕事を、こいつはいつも10倍以上の時間をかける。
しかし。
俺は慣れた手つきでページを繰って、数秒でチェックし終えたが。
案の定、こいつが纏めたスクラップブックは、俺にすれば全然意味を成さない代物だった。