オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】
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本当に、人の幸せなんてわからない。
人生すらわからない。
あたしは待ち合わせ場所のスーパーに急いだ。
夕方5時に約束したのに、20分近く遅刻しちゃったけど。
先に着いて選ぶのに夢中になってた3人は、遅刻を全然気にしてないみたいだった。
あたしたちが待ち合わせした場所は、スーパーの特設会場。
さすがに明日が本番だけあり、真剣な目線で品定めする女性も多い。
一方では義理だから、と安めのをまとめ買いするOLさん風の女性の姿も少なからずあった。
そう……
明日は2月14日のバレンタインデー。
あたしは去年まで部活の顧問の先生やケンに義理チョコをあげるくらいで、特に感慨がない日だったけど。
今年は……
いつの間にか無意識のうちに真剣にチョコを選びだした自分がいて、内心驚いた。
「お~~っと……キャン。あんたも遂に本命チョコ選びするんね?」
後ろからいきなりユリが覆い被さって来たから、びっくりしたあたしは思わず前に倒れそうになる。