オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】



「ふふふ~ん。隠そうったってムダだよ。
3日続けてあんたとマモル君が2人一緒に歩いてる姿を、ウチのダチが何人も見てんだから。
あんないい人滅多にいないし、ゲットできりゃ玉の輿だよ、玉の輿!
マモル君ならあんたを絶対幸せにしてくれるって!」


ユリの言うとおりかもしれない。


マモル君は優しくて、強くて、すごく頼もしい。

きっとマモル君なら、悲しみ苦しむ事はない……。


そう心が揺れ始めた時だった。


今まで黙ってたチカがあたしに意外な事を言った。

「キャンには心のままに素直になってほしいよ。
みんなにひどい事したチカが言えることじゃないかもしんないけど。
キャン、チカはあんたがマモル君を好きじゃない事はわかる
だけど。他に誰かがいるんだよね?
だてにチカも10年友だちしてるだけじゃないんだから。
素直になりなよ。
でないと後悔しなきゃいけなくなる。チカみたいに。
あんたには辛い思いを味わってほしくないよ。
今までたくさん苦しんできたんだから。
今度こそ幸せになってほしいよ」


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