オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】



「わかりました。依頼をお引き受けしましょう」


あたしが作成した調査依頼書を見たナギは、即座に決断を下した。


「ありがとうございます。ありがとうございます」


絹枝さんは何度も何度も頭を下げて、まるでナギが神様のように拝んでた。


こんな根性がねじ曲がった神様もいないだろうけど。


「それでは前金として契約書にあるとおりに10万頂きます。
調査費用は実費で後日請求とし、成功報酬は3日間の基本料として90万、後は日数と難易度により加算させていただきます。
これでよろしいですね?」


ナギのバカ!!


いきなりお金の話をするなんて。


それに、どう見ても裕福そうに見えない人たちから、なんでそんなにふんだくるの!?


あたしが憤って腰を浮かし掛けると。


ナギがチラリとあたしに視線をくれた。


それはいつにない強い視線で、目だけであたしの動きを制するには充分だった。


「はい!それで結構です。予算としては300万の貯金がありますから、その範囲内でしたらいくらかかっても構いません」


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